<質問>

事務所の賃貸契約についてご相談させてください。

私の所属する任意団体が賃貸契約しているビルのオーナーが経営に行き詰まり、 ビルが競売され、所有権が移転されました。
新オーナーの意向はまだ確認できませんが、 情報によると転売が目的のようです。 賃貸契約はH11/3/31までですが、 この日以降の継続契約は、新オーナーが承諾しない限り無効となるのでしょうか。 また、継続不可の場合、保証金の返戻は旧オーナーに対するこちらの債権と思いますが、 返還請求は法的に有効であり、事務手続きを踏めば返還されるものなのでしょうか。 さらに、3/31以降新オーナーが部屋の明渡しを求めてきた場合、 即時退去の義務があるのでしょうか。 所有権移転は2/初旬との情報を得ていますが、 賃貸契約の終了までの2月、3月の2ヶ月分の契約を新オーナーと交わすような必要は あるのでしょうか。 (契約継続をのぞむこちらとしては、2ヶ月の契約を交わすと言うようなことは馬鹿げた話だと思います。)

<回答>

借家権(建物の賃貸借)は、競売の場合でも強く保護されています。
一般に建物の賃貸借契約による借家権は、賃貸借契約に基づきその建物の 引渡しを受けたなら、それ以降に抵当権が設定され、あるいは差押えによって 競売が開始されてもその建物を競落した新たな所有者に対して、 賃借権(借家権)が継続することになります。 この場合、残賃貸借期間について新たに契約を結ぶ必要はありません。 従前の賃貸借契約の内容そのまま引継ぎます。 契約の更新については新たな所有者からの一定の要件に従った、 正当事由ある解約申出あるいは更新拒絶がなければ自動的に契約更新されることは、 通常のとおりです。

次に、抵当権や差押の後の賃貸借の場合は原則は上記のようなことにはならず、 新たな所有者が明渡しを求めてきた場合には明渡しもやむを得ないことになるでしょう。 しかし、これにも例外があって、契約期間3年以内の場合や、 契約期間の定めのない賃貸借の場合は3年の契約期間内は明渡さなくてよいことになります。

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