| 借手の親戚の土地 | 私の土地(貸地) | 借手所有 |
あと、10年ぐらいで返還時期がくるので、更新をどうしようかと悩んでいる矢先に、借手側がマンション建築プランを持ってきました。(借手の親戚+私の土地+借手所有の土地全ての上に)なんと、設計図面、事業収支計画まで持参してきました。
当方としては、何のお伺いもなく勝手に計画してきたので、一旦は断ったのですが、(借手の親戚も断ったそうです)すると、借手側は代理人をよこして以下の要求を当方にしてきました。
<回答>
借地法は、「建物所有を目的とする」地上権又は借地権を特別に手厚く保護する法律で、借り主側を保護しています。
保護の内容は、存続期間、更新、譲渡許可裁判等でとくに強く表れています。(これらについては前掲の回答を参考にして下さい)
貴殿の場合、この借地法でいう借地権に該当するのか、単なる賃貸借なのかによって、大きく対応が異なってくると思います。
単なる賃貸借の場合には、20年間とされており、20年以上と契約しても20年とされ、その時点で終了することになりますが、黙示の更新という制度もあります。
御質問の内容から察すると、「40年契約で、あと10年ぐらいで返還時期が来る」ということですから、今から30年前に契約されたということでしょうか。
この時点で、借地法のいう「建物所有目的」の契約であったかどうかということですが、
「鉄骨造、スレート葺貸しガレージ建築用」がはたして建物か否かやや問題です。
「借地上に直接丸太を立て上方をトタンでおおったにすぎない堀立式の車庫は、借地法上の建物とはいえない」という判例もあります。
公正証書に上記のような「鉄骨造、スレート葺貸しガレージ建築用」「石造土造煉瓦、鉄筋コンクリート造り又はこれと類する堅固の建物の敷地に使用する 事は出来ない。」などの
表現で書いてあるとすれば、借地法の適用を前提とする借地権と解釈されても仕方がないかもしれません。また、契約期間の定め方も単なる賃貸借を前提としていないようです。
借地法の適用があるとした場合、貴殿はいかに対処すべきかですが、もともと借地法は、弱い借り手を保護する制度であったものです。
しかし、現在では、立場が逆転したケースも多くなってきています。
借手側は、「マンション建築プラン」という明らかに堅固な建物所有目的の借地契約に条件変更を迫ってきているのです。これを認めれば、法定で60年間の存続期間となり、借手側は法定更新もできることになります。つまり、ほとんど土地返還の見込みはないでしょう。
認めなければ、裁判所で長期間話し合うことになりわずらわしいことでしょう。それを見込んだうえでの借手側の条件提示だと思います。
貴殿としては、更新時期に自己使用を前面に出して更新拒絶することが可能ですが、現在の状況では、解約することも非常に難しいでしょう。
この際、「非訟事件になるのを覚悟して何年かかっても契約条件変更を拒絶しつづける」と相手に言ってやるのも手かもしれません。(それが借手側では一番困ることだからです)
争わずに、すっきりした決着をしたいのなら、土地を譲る又は交換するのがよいかもしれません。
しかし、土地を譲るにしても、交換するにしても、借り手側は、ご質問の内容からすると、相当計画的ですから、貴殿が交渉を有利に運びたいのであれば、専門家にその交渉を依頼するのが良いと思います。